さまようカラダ〜未熟で未完成な恋…美春

見上げた桜の木に


小さな小さな



蕾を見た気がした



こんなにもゆっくりとした気持ちで



木の枝を見つめるのは


子供の時以来かも



娘の呼ぶ声に


『じゃあね、安田くん』



携帯をそっと閉じた


『待って…今行くから…』