『帰らなきゃ…』 シーツを巻き付けて立ち上がる その腕を掴んで引き寄せた 『…帰したくないけど。俺から離れないって約束してくれたら…帰す』 まるで独身みたいな言い様に 自分でもおかしくなった 『約束する?』 抱き締めて…ごまかす 『うんって言え』 俺の顔をじっと見ていた美春が… 『安田君が好きだよ』 そう呟いた 融通の利かないやつだ とりあえず うんって言えばいいものを。 そんなんだから、過去の恋に縛られて苦しむんだよ わかってんのか? キスして…その身体を離した