あなたとの出会いは、本当に本当に偶然でした。
でも運命でした。











ドンッ!

急ぎ足で歩いてた私は向かって来る誰かとぶつかってしまった。

バサッ!

その拍子に肩に掛けていた鞄が落ち、中身が出てしまった。


「ごめんなさいっ!」

謝りながら鞄の中身を急いで拾っていると、一緒に拾ってくれる手がみえた。

黒のスーツの袖から見える水色のストライプのカッターシャツ。
左手には綺麗に光るシルバーの腕時計もみえた。


きれいな手…。
長くて少し骨張ってる。
手の甲に浮き出てる骨の線がとってもきれい…。

手に見惚れてぼーっとしていると声を掛けられた。

「はい。これで全部かな。」

彼のきれいな手で、拾ったものを渡された。