こんなふうにして、乙女はホストにはまっていってしまうのだな。

なんて・・・

思ってる余裕は私にはなく、ほんとにおごりなのかどうか気になって仕方がなかった。

卓につくと、やがてそれぞれ慎とユウヤがついた。

慎は鏡月をとると

「かなちゃんはどのくらい飲むんだっけ?」

すっごく嬉しそう。

「いや、あたし飲めないから・・・」

いうと慎はチョンチョンと肩をつついて

「またまたぁー飲めるんでしょほんとうはぁ!」

そうやって飲めないっていう客もいるってことかー
でも残念なことにほんとに飲めないのだ

どれくらいかというと
サワーコップ半分で救急車さわぎになった位。

「ほんとに、のめないんだぁ」

いうと

「じゃあぁ、水ね!」

あっさり慎はいった。

隣ではユウヤが鏡月の水割りを作っている。