少ししてからカカトを地面に下ろした



仕掛けた私は元より、ヤツは耳まで真っ赤だった


「えっ…今の…」


「は?…やっ…嘘!今の嘘!!」


私は自分のしたことを後悔した。


だって────



ヤツより私の方が、好きの気持ちが大きい気がしたから。



「栄…」



スッと背中に手が回ってきた



「も一回抱きしめてい?」


「調子に乗んなっ!!」



私はヤツの肩を押して拒否した。


「じゃあチュー。」


「死ねッッ!!」



私は再び脛を蹴った。



今回は見事に入ったみたいで、黙ってしゃがみ込んでしまった。



「…プッ」


「何笑ってんのーっマジ痛かったって今のはぁ!!」



顔を上げたヤツは少しだけ涙目になっていた。


…これは申し訳ない…;;;