お母さんは嫌い
僕の事怒るから。

ピーマンとニンジン
食べ終わるまでお外に
出ちゃダメって怒るから


お父さんはお仕事で
僕と遊んでくれない。

ボールの投げ合いっこ
したいのに。



不機嫌な僕
おじいちゃんが
しわくちゃな手で
よしよしって
してくれる。


僕の大好きなたいやき
おじいちゃんの分
半分こして
僕にくれる。
おじいちゃんは一個も
食べられないからって
僕にくれる。


おじいちゃんは優しい。
おじいちゃんは
あったかい。

僕はおじいちゃん大好き


だからお母さんに
言われた通り
ピーマンもニンジンも
食べれるんだ。

おじいちゃんが
よしよしって
頭撫でてくれるから。


お父さんの
お仕事の邪魔
しないように
お利口さんに
しているんだ。

おじいちゃんが
大好きなたいやき
はんぶんこして
くれるから。









だから、ねぇ?

目開けてよおじいちゃん
あったかいしわくちゃの両手で
僕の頭撫でてよ。


なんでお母さんと
お父さんは泣き虫なの?



いつの間にか僕も泣き虫


おじいちゃん
おじいちゃんって
僕は大泣き。


だけどおじいちゃん
僕が泣いてると
悲しむから
僕はぐっとがまん。


そしたらおじいちゃん
にっこり笑った。


僕にはそう見えた。




泣き虫な僕。
不機嫌な僕。


しわくちゃの両手で
はんぶんこ。



サヨナラ
泣き虫



サヨナラ
おじいちゃん。




おじいちゃん
ありがとう。