「!!」
目を開くと、綺麗な星空が飛び込んできた。
「………夢………」
あたしは立ち上がって、星空を見上げた。
「こんな静かな夜が…続けばいいのに…。戦なんて……どうしておこってしまうのかな…?」
呟いた言葉は星空に吸い込まれていく。
「ほんとは皆………平和に生きたいだけなのに。」
すると、「真奈美さぁーん」という、声がした。
よく見ると、以前新撰組の健康診断でお世話になった先生のお弟子さんだった。
今、その先生に沖田さんはお世話になっている。
沖田さんはこの時代、死病と言われた病にかかっていたのだ。
「こんな夜に……危ないじゃないの。どうしたの?よくここがわかったわね?」
「手紙を預かってきたんです。先生が土方さんにって…。本当はもっと早く届けるつもりだったんですけど……道に迷っちゃって…。」
そう言って、手紙を差し出した。
「わかった。土方さんに渡しておくね。」
「じゃあ僕はこれで。」
「夜の道は危ないよ。明るくなってからにしたら?」
「大丈夫です。先生にすぐ帰ってくるようにって言われてるんです。」
「そう…。気をつけてね。」
「はい!」
そう言ってきた道を走って帰っていった。
その姿はすぐに闇につつまれた。

