真奈美SIDE
「その傷とやら……俺にもわけちゃくれねぇか?もう、真奈美は1人じゃねぇんだ。」
そう言って、土方さんはあたしにキスをした。
一瞬、なにが起こったか理解が出来なかったが、すぐにキスされていることに気付く。
土方さんが離れて行くと、淋しくなった。
あたしは思わず土方さんに抱き着いた。
「いやだっ!離れて行かないで!」
自分でも、こんなことがしたかった訳じゃない。
本能的に【離れて行ってほしくない】そう思った。
「誰がお前から離れて行くもんか。死んでもお前のことは離さねぇ。」
と、またキスをした。
今度はとてもとても深いキス。
息が苦しくなって土方さんを叩く。
「………おっと、すまねぇな。」
「いぢわる……。」
そう言うと、土方さんは笑って立ち上がった。
「さぁ、腹が減っただろう。おいで。」
と、手を伸ばす。
あたしはその手をとって立ち上がった。

