朝食を食べ終わって真奈美の部屋に行くと真奈美はまだ寝ていた。
寝返りさえもしていない。
「そんなに傷が大きかったか…。」
俺が頭を撫でるとちょっとだけ動いた。
「ん………。」
「真奈美…?そろそろ起きたらどうだ?」
俺が声をかけるとうっすらと目をあけた。
「土方……さん。」
「おはよう、真奈美。起きれるか?」
俺が聞くと、上半身だけ起こしてニコッと笑った。
「大丈夫ですよ?昨日のあれなんかより、もっと大きい傷があるんです。」
ぼーっとしながらぽつりと呟いた言葉は俺に重く響いた。
その目の焦点は合っていなくていろいろな所にさ迷っていた。
俺はそんな真奈美に手を伸ばしてその頬に触れる。
真奈美の目線がこちらに向いた。
「土方、さん?」
「その傷とやら……俺にもわけちゃくれねぇか?もう、真奈美は1人じゃねぇんだ。」
そう言って、俺は真奈美に口付けをした。

