土方さんが台所の扉を開ける。


すると中には沖田さんと斎藤さんがもう料理を作っていた。


沖「あ、真奈美ちゃん。もうちょっと待っててくれる?隊士達のはもうちょっとで終わるから。」


と、沖田さんは1度あたしの方を向いて笑った。


「はい。大丈夫です。じゃあ、あたしは献立でもたてます。」


あたしは沖田さんに笑い返して、土方さんを見た。


土「ん?どうした?」


「あっ……いっ、いえ。何でも…ないです。」


土「?そうか。」


すると沖田さんが手を止めて聞いてきた。


沖「ほんとに何でもないの?なんか聞きたいんじゃない?」


なっ、なんでわかったの?!


「あ、まぁ…ありますけど……。たいしたことないので、いいです…。」


土「何だ?言ってみろ。」


と、土方さんが言った。


気付けば沖田さんは、斎藤さんと一緒に盛り付けを始めていた。


「ほんとにたいしたことないんですけど……。土方さんも、料理するのかなぁって…。」


土「俺か?…俺は他の事で忙しいから料理はしないな。……なんでだ?」


あたしは首を横に振った。


「特に理由はないです。ただ…気になって。」


土「そうか。」


すると斎藤さんがこちらに来た。


斎「磯矢、台所…あいたぞ。」


「え?あ、あぁ…。ありがとうございます、斎藤さん。」


沖「材料や調味料とかの場所は僕が教えてあげるよ。」


と、いつのまにかいた沖田さんが言った。


土「そうか。じゃあ俺は部屋に戻ってるから。総司、頼んだぞ。」


沖「わかってますよ、土方さん。……じゃ、真奈美ちゃん。こっちおいで?」


「あ、はい!」


あたしは土方さんと斎藤さんにお辞儀して、沖田さんの後について台所に立った。


2人はすぐに台所を出た。