土方さんは襖の中から、真っ白の長い帯のようなものを取り出した。



「巻き方は……?」


「普通に巻けばいいさ。…ほら。」


「あ、ありがとうございます。」


あたしはさらしを受け取り、土方さんが後ろを向いたことを確認してから、ホックを外した。



あたしはどうやって巻こうか迷った。


迷ったあげく、下から上に巻いていくことにした。



「あの、土方さん…。最後ってどうすればいいんですか?」


「真奈美は女だから、一回くぐらせて先を2つに裂いてしばるといい。」


「そうですか。ありがとうございます!」




あたしは言われた通りにやった。


「土方さん、出来ました。もう、大丈夫です。」


土方さんは後ろを向いたまま、話す。


「そうか。そしたら、着物の他に白い着物があるだろう?それを着れるか?」


あたしは重なっている着物をみた。


そして、1番上にあった白い着物を手に取る。


「あ…。はい。着れると思います。」



その白い着物のようなものは、なんとか着れた。


「着れました。」


「そうか。流石にそっちの着物は着れないよな?」


「はい……。」



と、いきなり土方さんがこっちを向いた。


「俺が着せてやる。いいな?」


「はい、お願いします…。」


って、そのつもりだったんですよねっ!?


「じゃあ立って。」


「はい。」