「楠!次お前が代わりに入れ!」


サッカー部の監督が叫んだ。


「わかりました」



え、なにこいつ

「あんた、サッカー部なの?」


「ああ、そうだけど?」

―どきっ―


まただ…。なんなの



「じゃあなっ!泣くんじゃねえぞ!」



アイツの笑顔は
夕焼けに輝いてた。



「バカッ―」



私の手にある濡れたタオル。
でもその持つ手は
いつまでも熱くて

どきどきがずっと
止まらなかったんだ



楠…くん、か。