ってか葵って
俺のこと知ってるのかな?
いや..知らないか。
あーッ
葵と普通に友達だったらなぁ...
《楠!次お前が代わりに入れ!》
監督が叫んだ。
いいとこなのに。
休憩も終わりか。
「わかりました」
あーあ。
もっと葵と話したかったのになぁ…
《あんた、サッカー部なの?》
はい?
《ああ、そうだけど?》
葵…知らなかったわけ!?
え…あんだけ俺らの
練習見てんなら分かるんじゃ…
ってか俺…ユニフォーム着てるのに…
もしかして俺って
葵の眼中にないの!?
テンションが一気に下がる・・・。
俺はちょっと
泣きそうになって
《じゃあなっ!泣くんじゃねえぞ!》
笑顔で手を挙げて
葵の前から走っていった。

