君が好き

*颯真side*


『もしもしー颯真』


ったく誰だと思ったら
和真か。

電話の相手は
俺の友達の重盛和真。


『なんだよ』

『あんさ頼みあんだけど』

『頼み?』

嫌な予感がする。


『俺さ今日亜美ちゃんに貰ったリストバンド教室に忘れて来ちゃってさ』

亜美ちゃんとは
俺達が所属してるサッカー部のマネージャーの一人。


ついでに、和真の彼女。


和真の話はごちゃごちゃしているので俺がまとめる。


つまり、
彼女の佐々木亜美に貰ったリストバンドを教室に忘れてきたから俺に持って来いと。


『自分で行けよ』

『行きたいけどさ!俺、部室に来ちゃってる訳よ、ね?』

はぁ?!
ね?って何だよ!


『俺だって今、部室むかってるとこなんですけど』

『じゃ、頼むわ☆』

『はぁ?ってオイ!!』

―ツーツー…―


アイツ…明日一発殴ってやる。



俺だって早く部室行って
グラウンドでサッカーやりたいんだよ!


それに…ッ////

バカだよな、俺。
また会えるなんて保証は
どこにもないのにさ…。


サッカー一筋の俺だけど
好きな女の子がいるんだ。