君が好き




学校に着いた時は
3時間目が
終わった頃だった。


「葵!!」

教室に入るとすぐに
麻依が駆け寄って来た。



「ほら!いつものとこ行くよ!」



─いつものとこ

それは、1階にある
めったに使われてない
倉庫みたいな教室のこと。


なんでか知らないけど
いつも鍵は掛けられてなくて

そのおかげで私達の
秘密基地みたいになってるんだけど。