「なぁ…上げろってば」


頑固に首を振るあたし。


だって今顔上げたら涙でメイクがとれてスッピンだし、それにブサイクだし…



…そんな顔見られたくない…。



…最後くらい笑顔でいたい。




そうしてたら

「あたしと三浦くんは何の関係もないわよ」


聞き慣れない女の人の声。

…誰?


…見たいけど見れない。


「それにあたし彼氏持ちだし」と付け加える女の人。


…もしかして亮の隣にいた綺麗な先輩…!?



しかも今亮と何でもない、って…



…どういうこと…!?





…もしかして…あたしのただの勘違い!?


はやとちりっ!?



そっと顔を上げると、やっぱり綺麗な先輩だった。



「…付き合ってないんですか…?」



「うんっ」

と先輩。



そんなぁ〜っ!


ただのあたしの勘違いかよぉ…。



…でも良かった…。