「さ、おしゃべりはこれくらいにして、早く用意しちゃいましょ」 「は~い」 菜々ちゃんが窓からお庭を見ると 紫陽花が雨に濡れて 「ママ、おじいちゃんのあじさいもうれしそうだよ」 お庭の紫陽花は、お祖母ちゃんが、お祖父ちゃんの亡くなった時に植えたのです。 毎年、紫陽花が咲く頃お祖父ちゃんが帰って来るような気がして… お祖父ちゃんをわすれないように… 紫陽花はお祖母ちゃんからお祖父ちゃんへのラブレターなのかも知れないと菜々ちゃんは思いました。 *終*