Perfume〜時の調香師〜

俺はまだラプンツェルのことが気になる。そう言えば……


「カエラ君髪が長いんだね…」


カエラは長い金髪の髪を結ったりもせずゆらしていた


「ぇえ…」


「切ったり結ったりもしないの?」


「これは理由があるんですよ」


カエラはおかわりの紅茶をつくりながら理由を教えてくれた


「昔、若い王様がいたの…その若い王様はお后様を迎えずに王様になった」


お后様をむかえなきゃいけないのかな?


「好きな人がいたんですって!王様には、それが髪の長い女の子だった。けどその女の子をすごく傷つけたの……」


まるでハイドみたいな話だ

「王様は髪に願掛けをしたの……君がもう一度きてくれるまで髪は切らない…」


「で?あえたのかな?」


「わからないわ…けど私も好きな人がいるの…だから王様みたいに願掛けをしてるのよ!」


可愛いお願いだ
ラプンツェルも長く綺麗な金髪だった


「けど昔話だから実際に王様がいたかなんてわからないわ」


俺はオルガンをひろけてピンクの香水をお礼につくった“願いが叶いますように”をこめて


「そっかぁ…けど叶うさ!カエラにこれあげるよ」


カエラは嬉しそうに笑っていた