「ありがとうございました」


「いえいえ」

私は驚いた顔をしたハルキと遥を乗せて、上昇していく観覧車をよそに、


列から外れて、遊園地の出入口へと歩いていった。



私が考えていた“あること”、係りの人への“お願い”……


それは、私を観覧車に乗せず、二人きりにするということ。