「美・卯〜!!!!」

ジェットコースターの出口の近くにあるベンチに座っていた私に、遥が眉をつりあげながら寄ってくる。



「お疲れ遥」


「『お疲れ遥』じゃないよ!!

美卯が乗りたいみたいだったから私は苦手なジェットコースターの列に並んで乗ったのに……


本人が乗らないなんて!!」


「私じゃなくて混んでたトイレに文句言ってくれる?」


「う〜〜〜!!」

遥は悔しそうに口を結んだ。