「あ…」


「どうした美卯？」

急に言い返さなくなった私を変に思ったのか、ハルキが心配そうな声を出した。


「あ〜…わ…たし…用事があるんだった!!帰んなきゃ!!」


近くにあった自分のカバンを手に取り、教室を出て行こうとする。


「「美卯!?」」

二人が同時に私を呼び止めた。


ズキン…

声がハモってるのってなんか嫌だ…


「ごめん遥!!ハルキと一緒にお菓子片付けてくれる!?

じゃ、バイバイ!!」

教室から出て、扉を勢いよく閉めた。


『と…取りあえず片付けようか』


『う、うん』

中から、照れあっている二人の声。


「バーカ…」

そう呟いて、教室前から歩き出した。