hair salon 『K』

「なにそれ?」


「えっ知らないの!?チャンスの神様っていうのがいて、その神様には前髪しかないの!!

だから一瞬でも遅れると前髪を掴むことができなくて、チャンスを逃すことになるんだよ。


……私の家だけかな?」


「少なくとも、私は聞いたことないかな。」

前髪しかない神様、そんな話聞いたことない。


《前髪だけ…》

その姿を思い浮かべると、おかしくて、笑ってしまった。


「わ、笑わないでよ〜…」


「ごめんごめん。

さ、今日も頑張ろうね!!」


「家に早く帰りたい〜!!」

まだ学校に来たばかりだと言うのに、美里亜はそう叫んだ。