ガバッ

気がつくと、私の視界には白いシャツしかない。

抱き寄せられた、とわかった。

細いけどたくましい腕で力一杯、
でも私が苦しくならないように手加減して抱きしめられている。




「あっ…ごめん。」

中貴原はそう言うと、すぐに腕をほどき、離れた。


そして、
「じゃあ!」
と言って行ってしまった。