高校デビューから2日。
今日からは授業も始まる。

幼いときから英才教育をうけていたから
今までは適当な勉強量でも当たり前のように学年トップに君臨していたが、
これからは授業も格段とハイレベルになるだろう。

だからといって学年トップから落ちることはないだろうが(負けず嫌いだから)、
それなりに勉強する必要がある…。


はあ。
ため息をつきながら廊下を歩く。

教室まであと10秒。
この間にすみれスマイルを準備し、
放つキラキラオーラをさっきの10倍にする。

「おはよー!」

「あっおはよー!」

朝から元気なクラスメートたちに、目一杯の笑顔で挨拶をした。



自分の席に座ったとたん、チャイムがなり先生が入ってくる。

早すぎず、遅刻もしないナイスなタイミングで学校まで送ってくれる運転手さんは
ほんとうに優秀で頼りになる。


隣の席を見ると…

(ふっ。まだ来てない。遅っ刻~♪)

そんなことを思っていると、ドアが開き
ご本人登場。

足早に席に向かい、座る。


目があったので
“ま~た遅刻かよ、ふっ”
という意味をたっぷり込めて、鼻で笑ってやった。


「……その目……ケンカ売ってんのか?…よし。買った!」


……∑

どうやらバトルが始まるらしい…