「柳葉くん?どうして?」



後輩からまた突拍子もないことを言われた。




柳葉くんは同級生の演劇部員。



特にあたしと何かあるだとか噂をされたことはないからどうしてそう思うのか不思議だった。




「え、あたしはてっきり橘センパイだと思ってた。」



一人がそう言うと何人かもそうそうと頷いた。




橘くん・・・・・・・あれからどうなったんだろう。



「え?だって橘先輩は一方的に雪先輩が好きなんですよね?」


「え?あぁ、そうだよ。」


「だったら柳葉先輩が一番お似合いですよ!あんなに王子役が似合う人はいませんし、一度恋人役をやったことがあるんですよね?」



この子よく知ってるなぁ。


キラキラと目を輝かせ聞いてくる後輩に引き気味のあたし・・・




だけど、橘くんとやるくらいなら柳葉くんともう一度やる方がいいな。



演技だって上手だし、物腰が王子っぽくてピッタリではあるんだよね。



納得していると噂の人物が



「雪ちゃん。顔が引きつってるよ。」


「あ・・・や、柳葉くん。」



キラキラと効果音がつきそうな
微笑みで歩み寄ってくる。




「一体みんなで何の話をしてたんだい?僕も仲間に入れてくれないか?」


「今丁度学園祭でやる演劇の話をして─」


「もちろん、雪先輩のお相手は柳葉先輩ですよね?!」



話を遮り、あたしの周りにいた子達が一斉に柳葉くんに詰め寄った。



当然困惑する柳葉くんにあたしは両手を前で合わせ、謝るポーズをとった。



だが、次の言葉で話はどんどんヒートアップ。




「もちろんだよ。さっき志緒さんにも聞いてきたけど今回は僕と雪ちゃんが主演のラブストーリーだ。」