あたしだって理由もなく彼を
拒絶しているわけではない。



初めて告白してきた時に
断って以来ずっと言い
続けてくるから、あたしも
彼がどんな人なのか色々
調べたわけ。




そしたら




《あいつはただの女たらしですよ。その上、彼女キラーだし浮気もするし。》


《一体何人の女の子を泣かせれば気が納まるんだって思いますよ。》



ここまで言われている男は
初めて見た。



でも聞いておいてよかったと思った。




まぁ、受けるつもりも更々なかったけど、聞いて損をするものではないと思った。



「でもそれはセンパイと出会ってからはしてません。」


「一度やったことがある人は2度3度と結局やるの。」




きっと、あたしと付き合ったって1ヶ月保たないうちに捨てるだろう。



「絶対に、絶対にもうしませんから!お願いです。俺と付き合ってください。」




トントン



「ん?」



隣で見ていた志緒がようやく口を開いた。




「ここまで言うんだから、試しに付き合ってみたら?」


「はぁ!!!??」