金曜日──────


いつもよりオシャレをした
結維が走って待ち合わせ場所に向かっていた。



人込みをくぐり抜け、やっと
待ち合わせ場所にいる
美与を見つけることが出来た。




「あ、結維!こっちこっち!!!」


「遅くなってごめんね、美与!」


「ううん、全然。それにしてもホント久しぶりだね!」


「うん!高校卒業して以来だよね!どう大学は。」



茶髪のショートを無造作にセットしている。


服装もあたしとは反対でクール系。


美人でカッコいい美与は後輩からとても人気だった。


気が強いから先輩には悪く見られていたけど、とても優しくて暖かい心を持っている。



男だったら絶対付き合いたいって思ったこともあった(笑)



「う〜ん。まぁまぁ…かな。」


「そう。彼氏は?」


「ハッ?出来るわけないでしょ!」


「そうかなぁ………」



昔から女子にとても人気でリーダーシップをとる人だったためか、彼氏が出来ない。