結維は強く首を振った。



結維は僕のことを最優先に考えていてくれたんだね。



そう考えているとふと一つ思い出した。




「結維、僕の仕事のことを考えてくれたのはありがたいけど……やっぱり


避けられたのはキツかったよ……」



結維も苦しんでたんだろうけど、僕も辛かった……



どうして避けられているのかもわからず



ずっと結維に触れられなかったんだからね………




だけど、結維から返ってきた言葉に僕は唖然とした。




「……避けてた…?」




え?



キョトンとした顔の結維に僕もクエスチョンマーク……




「抱き締めようとしたらどっかいったり、話をしてるときだって、目を合わせてくれないし………」




「えっ……あたし、そんなことして…たの?」




驚いて泣き止んだ顔をの結維。



抱き締める腕を緩め結維の顔をのぞく。



「もしかして気付いてなかったの?」




「わ、わかんない……」



アハっと笑う結維を僕はまた苛めたくなった。




「辛かったなぁ…キスしようとしても顔を背けられたりして、嫌われたのかと思った。」




「え…あ、あのごめんなさい…」



「しかも無意識だったなんて………」




僕が肩を下げて顔を俯かせると




フワッと優しい香りが僕を包んだ。




「ごめんなさい。あたしは……
大好きだから……」




優しく抱き締められてそんなことを言われたら



僕だって止まらないよ?