翔のポケットから出てきたのは
小さな箱。
「夏歩、ごめん。夏歩があまりにも可愛いから先延ばしにしすぎた」
そう言って
また、私の前にしゃがんだ。
「ちゃんと分かってるよ。今日、夏歩が俺を待っててくれた時よりずっと前から」
箱を開けて
そこにあったのは
ハート型の小さなネックレス。
翔……
私の首に手を回し
ネックレスをつけてくれた。
「誕生日おめでとう」
「し…ょう…」
流れた涙は
さっきまで溜めてた涙とは違う。
嬉しさの涙。
ちゃんと覚えててくれた……
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