先輩は分かってない。


私はいつも先輩の事を考えてて
学校に来れば先輩にしか目がいかない。


いつも先輩しか
見てないよ。



「ふ~ん。でも、それ多分間違いだね」

「なっ何で!?」



先輩の言葉に
私は顔をあげ

その時初めて、先輩の顔を見た。




あ……


「俺の方が夏歩ちゃんの事、見てるから」


いつもの私の好きな笑顔で
私を見て言った。


うそ……


「…っそれはどう言う意味!?」


顔が熱くなっていく。


もしかして夢かもしれない。
もしかして冗談かもしれない。


だって…先輩が…


「好きだよ」


私を見ていたなんて……