友達をだいたい把握している優也には
下手に友達と言えない



「なんで答えないの?」

「え? あぁ、親からだよ…?」

「じゃあなんで電話出ないの?」

「出てくるときちょっと喧嘩して…」



少し俯きながら答える



「遊び行ってるの知ってて
なんで親がわざわざ電話してくんの?」

「…さぁ」



鋭い質問に答えられず焦る

さっきまで楽しく話してたのが嘘みたいに
冷たい空気に包まれる


束縛が激しい優也
私が優也の中で唯一嫌いなところ

頭の回転がいい優也は
いつも鋭い質問をしてくる

答えるまで逃げられない

怖くなる優也に私は逆らえない


緊張してきて何も考えられない
焦ることしかできない