「ちょ、ちょっと!
みんな見てるじゃんっ」



あたし達の回りには、気づかないうちにたくさんの生徒で溢れていた。


『ヒューヒュー!』

みんなが冷やかしてくる。
穴があったら入りたいって、まさにこのことだ。


「きょ、教室いくよっ!!」


あたしは光輝の手を引いて、教室の扉をガラっと開けた。


『お!きたきた!ナイスカップル!』
『校門の前でイチャついてんなよなぁ〜!』
『ヒューヒュー!』


あぁ、最悪。
結局冷やかされるんだ。


「亜矢、神谷くん、おはよ♪」


「早紀っ!おはよ」
「よぉ、雨宮」


「2人とも、付き合ってんだってね?
神谷くん、亜矢に気持ち伝わってよかったね」


「お前、知ってたのかよ!?」


「そりゃ、神谷くん見てればわかるよ。亜矢のこと好きってことぐらいっ」