LOVEらいふ

「じゃ、わたしこっちだから!
また明日ね、亜矢っ!」


「うんっ!また明日〜っ」


お互い手を振って別れた。
家までの道をトボトボと歩く。
だんだん辺りは薄暗くなってきて、人通りも少なくなってきたとき。


―――カツっカツっ

あたしの足音じゃないもうひとつの足音が、あたしの後ろをついて来る。

だんだん怖くなって、目には涙が溜まってきた。

あたし、こうゆうのダメなんだよねぇ〜〜〜。
こうゆう時、お兄ちゃんがいればなぁって思う。
お兄ちゃんなら絶対守ってくれるのに。


でも、そんな願いもむなしく、今は1人。
もぉ、ホントに泣きそう。

―――カツカツっ

足音は今だについて来ている。
しかも、音がだんだん大きくなっていってるのは気のせいですかね?


やだっ、怖いっ!
曲がり角を曲がった瞬間、あたしはこの世のものとは思えない走り方で猛ダッシュ。

……しかし。
足音もついて来る。


「おい。」
そう言って肩に生温い感触。
ここは住宅街。大声を出せば誰かが来てくれる。
だけど、あまりの恐怖にそんな声はだせず。
ゆっくり、ゆっくりと後ろを振り向いた。


…………………そこには。
大きく肩を上下させているアイツの姿。


「う…うわぁぁあん!!」

安心して、目に溜まっていた涙が一気に溢れだした。