あたしは、あいつの事を話し出した。



――――――――――――――
「でさーぁ!!
あたしのことバカバカ言ってきたんだよぉ!!
そんで、家まで着いてきたと思ったら、そいつ、隣の部屋に引っ越してきたんだってぇ!!
明日から毎日会わなきゃと思うと…………………
はぁ……もぉ〜〜〜!!!!
ムカつくぅ〜〜!!」



お兄ちゃんが呆れたように口を開く。

「亜矢、そんなカリカリすんなって。
しかもお前、そいつの話してるとき、かなり楽しそうだけど?
なんだかんだ言って、そいつの事結構気に入ってんじゃん?」


「楽しそう……?」


「あぁ。」

…なに言ってんのお兄ちゃん。
どこが楽しそうなのかさっぱり理解できません。



「どこが楽しそうなのよ!」



「だって、お前気づいてないと思うけどにこにこしてるぞ?」