「そう言って、飛び立っていったの?その泥棒さん。」


「そう…。まぁあたしが小学2年生の時の話だけどね。」


ふーんと言いながら俺は持っているコーヒーを飲んだ。



「だから、絶対に取り返すの!そのために刑事にもなったんだからね。」



彼女が意気込んでる横で、俺は「は〜…」と気付かれないように溜め息を吐いた。



彼女は河原舞里(マリ)、26歳。

俺の愛しい彼女。


俺は浅田冬路(トウジ)、28歳。



今は、俺ん家でまったりしてるところ。



まだ雪が残り肌寒い季節。
外に出たくないと言った舞里の願いを聞いて今日は家デート。


ソファーに寄り添って座って、テレビを見ている。



「あはは、これおもしろい。」


口に手を持っていき大笑いしている舞里。



「なぁ、舞里。」


「え…ん。」


俺はこっちを見た舞里にキスをした。



笑ってる舞里が可愛くて、キスしたくなった。


「ん…ふぁ…ぁ………」


何度も角度を変え

何度もキスした。



その時



♪――♪――♪―――


舞里の携帯が鳴った。



「あ、携たンッ…」


俺は、携帯を取らせないようにソファーに押し倒し、再びキスをした。


バゴッ!



「調子にのらないの!!」


俺は腹を舞里に殴られ蹲った。


「いて―――……」



そんな俺をよそに携帯に
出る舞里。