***SIDE 舞里***


「ん、ん―……」



ふと目が覚めゆっくりと
目蓋をあける。



すると隣で冬路が寝ていた。



(ここはどこだろう…?)



そう思い周りを見ると



ガバッ!



ここって冬路の別荘じゃない!



何でここにいるの?



しかもあたしさっきまで、日本で…………



「あ、あたし、ゴーストに」


行かなきゃ



とっさにベッドから降りようとした。



グイッ!



「ヤッ!!」



急にお腹に腕が回り引き寄せられ抱き締められた。



「どこに行くつもり?」



「冬路、あたし何でここにいるの?」


「連れてきた……」


「なんで??!」


あたしが訳が分からないといった表情でいると



「だって淋しかったんだ。最近全然一緒にいられなかったから。」


トーンの低い声で、ゆっくりと話した。



「え、昨日だって、一緒にいたじゃない。」



「いたけど、いつも舞里はゴースト、ゴーストってあいつのことばっかり!」


「俺とあいつとどっちが好きなんだよ。」



「冬路……」



顔は後ろで見えないけど不貞腐れた様な声で言う冬路にあたしは笑ってしまった。



「笑うなよ。俺は真剣だぜ。」



「ごめんね。あたしは冬路が好きだよ。」



本気だよ。いつもあたしのことを思ってくれて応援してくれる。



そんな冬路があたしは
大好き。