「だが、お父さまといたら溶けちゃうよっていうのは、あながち嘘じゃないよな。」



扉を閉めるなり、後ろから抱き締める。



「エドワール・・・」


「なぁ、もうロイックも4歳だ。そろそろ二人目がほしいんだけど?雪女さん?」


エドワールの腕の中で振り向くと、彼女はクスッと笑った。



「雪女だったら、子どもが出来る前に、私は溶けちゃいますよ?」


「う〜ん、そうだなぁ。じゃぁ完全に溶けるまで、今日は頑張るか!」



不適な笑みを浮かべて、エドワールに言われた妻は、ギクッとした顔になった。



「さぁ、愛の巣までお連れしましょう、雪奈。」


「いぃいや、でもキャッ!!」


「断る権利はなし!」



そう言われ、強引にお姫さま抱っこをされ、彼曰く愛の巣とやらで、朝日が見える直前まで、じっくり愛された。




───────────・・・




「次は女の子がいいな。」


「え?」


「君に似た、愛らしい娘がほしいな。名前も、日本語で付けようか。」

「あなた、私はもうあなたの家に嫁いだんだから、そんなことは気にしなくて大丈夫よ。」

「雪奈・・・・・」


優しく微笑む愛しい妻に唇を寄せると



RRRRRRRRR・・・・・・


「キャッ!?」

「ん?誰だ、こんな朝早くから・・・」



少々苛つきながら電話に出ると



「お母さまぁぁ!!雪女が吉之助に食べられちゃったあぁ!!!」


と、大声で泣き叫ぶロイックだった。



どうやら夢を見たらしいが・・・



「ハハハ・・・うちの息子には超能力か何かが備わっているんじゃないのか?」


「クスッ そうかもね。」



二人はローブを羽織ると、すぐに子供部屋に向かった。




Fin