功一がそんなことを思っているなんてつゆしらず



結維は夕飯の支度に取り掛かった。




お粥を作るだけだから今日は失敗しないよね。




ヨシッとやろう!






──────…………



「功一さん・・・功一さん」



毛布をトントンと叩きながら呼ぶと功一さんが目を開けた。



「あぁ・・・結維。今、何時?」


「今は7時過ぎ。起き上がれる?お粥作ったよ!」


「本当に?嬉しいな。ありがとう結維。」



そう言って功一さんはあたしの額にキスをくれた。



「熱い・・・まだ治んないね。」


「まぁ、すぐ治らなくても僕はいいけどね。」



なんで?と首を傾げると



功一さんはあたしの顔を見た後に何か意味ありげにフフンと笑った。