「ただいま〜」



ダダダダダダダ・・・・・・・・


「おかえり〜!!」



晩ご飯も出来上がる頃、功一さんが帰ってきた。



「お帰り。」



台所から顔を出すと"ただいま"と、亜結を抱っこしながら歩いてきた。



「あ、功一さん。昼間にお義母さんから電話があって、たまには遊びに来て孫の顔を見せて。だって。」


「全く、母さんは2人が可愛くて仕方ないみたいだからなぁ・・・」


「あゆもおばぁちゃん大スキ!!」



と、普通の微笑ましい家族の会話なんですが、1人いまだに機嫌が直らない子がいるんです。



「功矢、お父さんにお帰りは?」


「・・・・・・・・・オカェリ・・・」



その様子を見て、あたしに目で"どうしたの?"と訴える功一さん。



それであたしは幼稚園での出来事を話した。



すると、功一さんは



「どうせ、弘くんとケンカでもしたんだろ?」



と言って、功矢の隣に座った。



「そうだろ?功矢。弘くんに殴られて泣いたんじゃないのか?」



と、からかうと



「ちがうもん!おとうさんなんか大キライだ!」



と、叫んで寝室に行ってしまった。