「妖精か・・・・」



《妖精だよ。》



そう言う結維は既に母親の顔で、とてもしっかりした眼差しをしていた。



妻に母親、2役をこなして毎日大変なのに、何一つ文句も言わない。



・・・僕は出来てる?



夫、医者──────



これだけでもちゃんとこなせてるか不安なのに



「僕は良い父親になれるだろうか・・・・・・」


「なれるよ。」


「え・・・・・・?」



振り替えると結維が立っていた。


小さく呟いたつもりが結維を起こしてしまった。



「功一さんはもう、立派なパパだよ。」


「結維・・・・・・・・」


「仕事で疲れているのに、お風呂に入れてくれるでしょ。休みの日はあたしの家事の手伝いしてくれるでしょ。何より、亜結と功矢を愛しているでしょ。」


「・・・・・・・・・・・」


「あたし、功一さんを旦那さんに選んだこと一日だって後悔したことないよ。」



あぁ―・・・結維には全部、お見通しなんだね。



僕の悩みなんて。



「・・・結維、ありがとう。僕だって君を妻にしたことを一日だって後悔したことはないよ。」





いつか、二人が大きくなって相手を見つけて



結婚して



子供が出来たら、今日の話をしてあげよう。




それまではずっと僕と結維の腕の中でゆっくり大人になっていってね。





My fairys