「す―・・・す―・・・」



静かな部屋に3人の呼吸が響く。




あれからもう、5ヶ月も経つんだな。



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《亜結と功矢?》


《そう。僕と結維から一字ずつとって考えたんだ。・・・どうかな?》



墨で半紙に書かれた名前を見つめ結維は微笑んで



《うん。とっても気に入った。ありがとう。功一さん。》



そう言ってくれた。



《良かった。》



亜結と功矢。


君たちはこれからどんな風に成長していくんだろうな。



《本当に、まるで天使のようだ。》



スヤスヤ眠る二人を見てポツリと呟いた。


でも結維はそんな俺に



《天使じゃないよ。妖精だよ。》



そう言ったんだ。



《妖精・・・どうして?》


《天使はあたし達に幸せを与えてくれるけど、妖精はそれだけじゃないの。

"夢"を叶えてくれるんだよ。》


《夢を?》


《シンデレラを舞踏会に行けるようにしたのは、妖精なんだよ!誰かの夢を実現させるために妖精は現れる。

・・・あたしたちの夢はあったかい家族を作ることだったでしょ?それをきっとこの二人の妖精が叶えてくれるんだよ!》



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