「ケホッ、コホッ!!」


「あ〜・・・上がってきてる」



あたしの手が冷たいせいなのか
余計に熱い気がする。



「そんな大したことないから。大丈夫」


「そんな姿で言われても説得力ないよ」


「う"・・・・・・」



いつもはスーツか白衣姿。



私服だって整ってるのに




今は目のやり場に困るくらい
はだけたパジャマに赤い顔。



女のあたしでも負けてしまうような色っぽさなんだけど



相当辛いらしく息も荒くてあたしはハラハラしている一方です。




「ちゃんとパジャマ着てないとまた上がって来ちゃうよ。」


「わかってるけど、熱くて・・・」


「もう、お医者さまなのに。」


「治す専門なんだ。だから結維が直して。」


「ん・・・あ、氷枕も溶けちゃってる!変えてこなくちゃ!」



甘えられて顔が赤くなったのを見られたくなくて、功一さんの頭から氷枕を抜いて急いで台所に行った。





今日はお休みだから、一緒にショッピングに行く予定だったんだけど



昨日突然"行けない"ってメールが来て、"なんで?"って返したら



返信が無かったから不安になって来てみたら、熱を出していた。



最近体調が悪いって言ってたからもしかしてと思ったら案の定。




でも、これはチャンスなんだ!!



いつもはあたしばっかり迷惑かけてるし頼ってるからたまには頼ってもらわなくちゃね!