「・・・あんなもの?」


「・・・・・・・・・!?」



気付いた時にはもう遅かった。



「あれは記念日に買ってくれた大切な指輪でしょ?なのにそれをあんなものですって?」


「あ〜、悪かった!だけどあれは店に行けば同じモノが売ってる。だから買いにいこう。」



我ながら今回は上手く誤魔化せたと思った。だが・・・



「あのねぇ・・・いくら同じモノでも記念日に、あの瞬間に有理がくれたのは世界にたった一つしかないのよ!それぐらいわかりなさいよ!!」



バシッ!!!!



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「って・・・」



はぁ〜・・・何かもうこの人にはついていけない気がする。



功一さん、これがこの二人の恋のカタチならあたしは絶対にこんなカタチにはなりたくないです。




あたしと功一さんは呆れてモノも言えず、ただ立ち尽くしていた。