そういえば、真実姉と有兄がベタベタしてるところってあんまり見ないかも。




「僕もこっちの方が好き。結維を抱き締めてると、暖かくて、安心できる。心から幸せだと思える。」


「うん。あたしも。」


「でもそれは、僕達の恋のカタチであって、真実さんと有理さんの恋とは別なんだよ。」


「別・・・・・・・・?」




あたしと功一さんの恋のカタチと真実姉達の恋のカタチは違うってことなんだ。



「そう。僕達はいつもくっついていたいと思うよね。だけど、相手を思いすぎて時々、言えないこととかを隠してしまったりする。」



「・・・うん。」


「でも、それは相手のことを思ってのことだってわかってるから、なんてことない。より相手を思う気持ちが深まるだけ。これが、僕達の恋のカタチ。」



あたしはただただ頷きながら話を聞いていた。



「だけど、真実さんや有理さんは付き合っている時間が長いせいだと思うけど、多分、これから先もこの人以外いないってお互いが思ってるのを分かってるんだと思うんだ。」


「うん。」


「だから、今更自分達の欠点を見せ合ったってどうってことないんだと思うよ。で、それがあの二人の恋のカタチなんだよ。」



"きっと、あの二人にしてみればちょっとした小さな夫婦喧嘩みたいなものなんだよ!"ってその後に功一さんは付け加えた。



そうだよね。恋のカタチって人それぞれだもんね。



ラブラブするのが好きな人もいれば、さばさばした関係がいいっていう人もいる。



愛し方、接し方が違えど


どちらも相手を思って愛していることには変わりないんだよね。



やっぱり功一さんは大人だなぁ。




ベッドの中、功一さんの暖かい腕の中であたしは静かに眠りに就いた。