｢ありがとうございました！…はぁ〜。｣



やっと最後のお客さんが帰った。



｢今日はこれで終わりかなぁ？｣



真実さんが切った花を片付けながら言う。



｢そうですね。｣



暗くなった外を見ても誰も歩いていない。



ここら辺は住宅街だけど、スーパーマーケットとかはちょっと離れた所にある。



だから夜になると、みんな家に帰って辺りは静かになるんだ。



そんなとこにあるこの花屋だけど、カッコいい店長と美人の店員(真実さんとか)で有名になり繁盛しています！



あたしもいつかは真実さんのように…



｢結維？どしたの？｣



真実さんはあたしの前で手をヒラヒラさせている。



｢あ、すいませんっ。｣



｢ﾌﾌ…ちょっとあたし二階に行ってくるから、ここにいてね。｣



｢あ、はい！わかりました。｣



真実さんはあたしに微笑むと二階へ続く螺旋階段をのぼっていった。



あたしはというと、床に落ちた葉を片付けたり、せっせとお片付け。



プレゼント用のリボンなども片付けて明日の準備。