二人でソファーに座った。



「どうしたの?あのホテルに何か忘れ物でもした?」



結維は首を横に振り、持ってきた花を差し出した。



「……これ、神田さんに渡したくて…」



花を見ると、神田さんは目を見開いた。



「結維ちゃん……」



「この花はアザレアです。そして花言葉は、"あなたに愛されて幸せ"…」



神田さんはそれを聞いて笑っていた。



「やっと、わかってくれたんだ。」



神田さんは静かに言った。




そう、さっき私が見ていた時に気付いたのは、それぞれの花言葉。



アガパンサスは恋の訪れ。
フリージアは無邪気。

シクラメンは恥ずかしがり屋

そして今日神田さんが買って行ったファレノプシス。


これは



「君を愛します。」



神田さんは愛しそうに結維を見つめた。



「…はい…っ……」



私は自然と涙が溢れてきた。



そんな私を神田さんは優しく抱きしめてくれた。



私は暖かい腕に抱かれて嬉しすぎて涙が止まらなかった…



「神田さん、大好きです。」



私がそう言うと、神田さんはこの上ないほどの優しい甘いキスをくれました。