実は真実姉に言われたんだ。



《結維の笑顔はみんなを明るくさせる笑顔なの!だから今日も沢山神田さんに笑顔を振りまきなよ!》



ってね。すっかり神田さんにハマってしまった私は神田さんが振り向いてくれるなら、と思い笑うときはとことん思い切りの笑顔になろうと思ったわけです。



「それじゃぁ、行こっか。今日は結維さんをお借りします。」



あたしと一緒に店に下りてきた真実姉に向かって神田さんが言った。



「あ、はい!結維をよろしくお願いしますね。」



真実姉はちょっと頭を下げ言った。



―――…


「気に入ってくれるかどうかわからないけど…」



「いえ!こんなとこ滅多に来ないんで、連れてきていただいただけでも嬉しいです!」



今私たちがどこにいるのかというと



「いらっしゃいませ。」



「予約をしていた神田ですが…」



「お待ちしていました。お席の方へご案内いたします。どうぞこちらへ…」



店員さんに案内され綺麗な夜景の見える席に案内された。



そう、ここは最近出来て有名になったホテル。


"雅"


最初にホテルに着いたときはえっ?って思ったけど、神田さんが急いで



《あ、ごめんね。こんなところに連れてきたら驚くよね…大丈夫。安心して。ただご飯を食べるだけだから。》