当日―――……


「真実姉、変じゃない?」



自分の格好を姿見で何度も確認する。



首まわりの襟に花柄が入った黄色に近いクリーム色の長袖のワンピースに白いニットベスト。



で女の子らしいかなぁと思って買ったんだけど、神田さんはどう思うだろう…。



「大丈夫!とっても可愛いよ!これなら神田さんを惚れさせちゃえるわよ。」



そんな私を見て笑いながらちゃかしてきた。



「もう!そんなこと言わないでよ!私は別に…惚れさせようだなんて…ブツブツ」


顔を赤くして俯きながらブツブツ言っていると



「結維、神田さんが来たぞ!」



ドッキーン!!!!!



「は、はーい!!!」



有兄がお店から教えてくれた。



今日もお店をやるけど、私はお休みでもう一人いる店員さんが当番。



下に下りていくと、いつも来ているスーツではなく、もっとラフな格好だった。当たり前だけど。



いつもとは違う雰囲気の神田さんに私はもっと緊張してしまう。



「こんばんは。結維ちゃん。」



神田さんの手にはいつものように花が一輪。今日はファレノプシスなんだ。



「こんばんは。」



恥ずかしがりながらも、神田さんの顔を見ながらニッコリ笑顔。