お嬢サマとアイドルの恋物語



「なんだよ―。まだ人形姫ちゃんに返事返してねえの?」


ヒロキが不機嫌そうに聞く。


「ああι」


ここはラジオ局の楽屋。


ダーツバーからヒロキを連れ出したハヤトは行く宛もなく


とりあえずラジオ局に向かったのだ。


「おーい!弁当買ってきたぞー!!」


マネージャーの剛が楽屋に入ってきた。


ハヤトが、ラジオ局についちゃったから楽屋入っててもいい?とメールしたらすぐに駆けつけてくれたのだった。


本当に俺達にはもったいないくらい良いマネージャーだ。


「選ぶの面倒くさかったからからあげ弁当にしちゃった!」


・・・って!
俺カレー頼んだはずなんだけど!


前言撤回。
あんまり人の話を聞かないマネージャーだ。(笑)



* * *



只今夜の9:30。


ラジオが始まるまであと1時間30分。


ヒロキはというとテレビをみながら1人で笑っている。


俺はまだメールを送っていなかった。


何もする気になれない。


「おはよー。」



レンジとユウヤが楽屋に入ってきた。


タケちゃんがいつの間にか2人を迎えに行ってたらしい。



「ハヤトー、人形姫チャンどうだった?」


ヒロキといいレンジといい、なんでみんな人形姫チャンて言うんだ。


ハヤトはメールを返していなかったし、面倒くさかったのづシカトした。


「ハヤトメール来たのに返してないんだぜ!!」


ヒロキが答えた。


黙れヒロキ!


「は?!なんで?!」


レンジが有り得ないというような表情でハヤトを見た。