妊娠後期になると、毎週検診に行かないといけなくなる。 その度に先生は、私を少し離れた街の産婦人科に連れてってくれるのだ。 「よし!オレも早く姫に会いたいから、出かけよう」 「うん」 “姫“って言葉に、思わず笑ってしまった。 そう、私たちの赤ちゃんは、女の子。 子供が娘と分かった途端、先生は妙に張り切ってるんだよね。